入管法「改正」法の成立強行への抗議談話

安倍内閣が19年12月8日、入管法「改正」法の成立を強行したことに対して、LUMは談話を発表しました。

安倍内閣による入管法「改正」法の成立強行に抗議する(談話)

2018年12月8日
首都圏移住労働者ユニオン(LUM)
執 行 委 員 長  島  倉 昌 二

1、臨時国会で審議されていた出入国管理及び難民認定法「改正」法案は本日未明、参議院本会議で採決され、自民党・公明党・日本維新の会などの賛成多数で可決、成立した。
 法案をめぐっては解明すべき課題は多岐にわたり、外国人労働者の人権がいかにないがしろにされてきたか、審議をすればするほどその実態が次々と明らかになっていった。時間をかけた議論が求められ、国民の大多数が今国会での成立を望んでいないもかかわらず、政府与党は来年4月実施にあくまで固執し、衆参ともに委員会で強行採決する暴挙を繰り返した。
 安倍政権の暴走と、それを支えた自民・公明の与党に、怒りをもって抗議するものである。

2、数十万の外国人労働者を迎える重大な制度改変でありながら、「半年遅れれば万単位の方々が帰ってしまう」などとして、急ごしらえで提出した法案はお粗末極まりないものだった。
 とりわけ、単純労働に道を開く在留資格「特定技能」の新設は制度改正のかなめであるにもかかわらず、受け入れ人数や職種はもとより、制度の意義すらも法成立後に決定する「基本方針」等で定めるとされ、野党がいくら質問しても「検討中」と誠意のない答弁に終始した。
 法案審議にはまったく値せず、大島衆議院議長による再審議の要請にも従い、次期国会でさらに議論を深めることは当然である。その点からも、「特定技能」新設の中止を求める。

3、特定技能の多数を占めると見られる技能実習生は、数えきれない問題点が明らかになった。
 法務省は、みずから実施した「失踪者」の聞き取り調査を根拠に、技能実習生自身の資質や意欲に問題があるかのように描き出した。しかし、違法な最低賃金以下が7割近くにもおよぶことなど、法務省による意図的な隠蔽が野党のねばり強い究明によって暴かれた。
 政府は、賃金や手当の未払い、長時間労働、ときには暴力・暴言に耐えかねて、逃げ出さざるを得なかった実習生が、懸命に語った証言に真摯に耳を傾けよ。彼らの言葉に隠された苦悩と涙を余すことなく汲み取るのは、政治と行政の責任に他ならない。国際社会からも「現代の奴隷労働」などと批判される技能実習制度は廃止せよ。

4、問題は技能実習生にとどまらない。日本へ逃れてきた難民や政府が就労を促進する「専門的・技術的分野」の労働者からも、賃金未払いなどの労働相談がLUMには多数持ち込まれる。
 安倍首相は今国会でも、「移民政策はとらない」との答弁を重ねた。現実を見れば、この5年間で外国人労働者はほぼ倍増して128万人になり、すでにわが国は「移民を受け入れる国」になっている。それなのに、「移民政策はとらない」と言い張っていることこそが、外国人労働者の働きがい、生きがいを奪っている。安倍内閣は、彼らが置かれた厳しい現実にしっかりと向き合い、すべての外国人労働者とその家族を守るための制度政策の実現に尽力せよ。
 首都圏移住労働者ユニオンは、広範囲にひろがった世論と運動の力を確信に、引き続き、外国人労働者の生活と権利を守るたたかいに全力を上げる決意である。(以上)

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