ご紹介

■日本政府は外国人労働者を「管理」してきました

 いま、日本政府は、移住労働者に対して「専門的、技術的分野の労働者は可能な限り受け入れる」が、「単純労働に従事する意図を有する外国人の入国は認めていない」との方針を一貫してとりつづけています。

 かつて、1980年代後半には、近隣諸国の高い失業率や日本国内の労働力不足を背景に、資格外の「不法就労」外国人労働者が急増しました。こうした状況に対応し、政府は「出入国管理及び難民認定法」を改定し、日本への入国をきびしく管理するようになりました。

■単純労働を認めても「移民政策はとらない」

 その後、国内での建設や介護などいわゆる「3K」職場の人手不足がすすむなかで、政府は、国際貢献の名のもとに「外国人技能実習制度」を創設し(93年)、その後も「特定技能制度」創設(2019年)によって次々と単純労働への道を開いてきました。両制度による外国人労働者は、25年10月現在で80万人を超えています。

 さらに24年には、技能実習制度を廃止して、「人材確保と人材育成」を目的に掲げた「育成就労制度」が作られました。政府は、「国際貢献」の大義名分さえ投げ捨てて、名実ともに外国人労働者の単純労働を認めたにもかかわらず、今でも「移民政策はとらない」と矛盾した態度をとっています。

■外国人労働者は劣悪な労働条件で働かされています

 こうしたもとで、外国人労働者の人権は置き去りにされ、医療保険など社会保障も不十分なまま、きわめて劣悪な労働条件のもとで働かされています。労働基準法をはじめとする労働者保護法は、国籍、在留資格の有無を問わず制度適用を認めているにもかかわらず、多くの企業で法令違反がまかりとおっています。

 そのうえ政府は、「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」を発表(25年)、「ルールを守らない方々には厳格に対応する」などとして、紛争地から逃げてきた難民など非正規滞在者を、有無を言わせず本国に送り返そうとしています。帰国すれば命にもかかわる難民の強制送還は、国際法上も認められません。

■労働条件の改善へ外国人労働者の組織化を

 外国人労働者の生活と権利を守ることは、日本の労働組合運動にとっての重要な課題となっています。いま、わたしたちがやるべきことは、外国人労働者への支援を強めながら、外国人労働者の組織化をはかりつつ、いずれはみずからの労働条件をみずからの力で守れるように援助していくことです。

 また、在留資格すら認められない難民などに手を差しのべ、「不法滞在者ゼロプラン」にもとづく外国人排斥を許さず、秩序ある移住労働者の受け入れを政府や行政に求めていくことが重要です。

■世界の労働者の権利を守る運動へ

 1990年12月18日、国連総会は、「すべての移住労働者とその家族の権利保護に関する条約」を採択しました。この条約は合法・違法を問わず、移住労働者とその家族に対して詳細な労働権・人権保障を規定しています。

 首都圏移住労働者ユニオンは、こうした国際基準に沿った外国人労働者の人権の確立を求めます。そのために、日本と世界の労働者と連帯して活動を強めていきます。

 日本のみならず、世界の労働者の権利を守る運動の環となるため、首都圏移住労働者ユニオンは大いに力を尽くします。

 

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